コラム
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【一般事業主行動計画~女性活躍推進法~】3分で申請方法を解説
今回は、一般事業主行動計画策定を迷われている事業者様に向けて、女性活躍推進法の観点から、行動計画公表のメリットや申請方法をお伝えしていきたいと思います。
昨今までは、101名以上の従業員を抱える企業のみ、公開義務がありましたが、今日においては、多数の中小企業も公表しています。
女性が活躍する機会の創出によって、より良い職場環境を目指していきましょう。
一般事業主行動計画とは?
一般事業主行動計画とは
一般事業主行動計画とは、労働者の職場環境や、労働条件を整備する取り組みで、101人以上の企業に関しては公表が義務つけられています。
この計画は、「次世代育成支援対策推進法」(次世代法)と「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)に基づいて策定、公表されていきます。
今回は、女性活躍推進法の観点から、取得のメリットや申請方法をお伝えしていきます。
女性活躍推進法とは
女性活躍推進法は、厳密には「女性の職業生活における活躍の促進に関する法律」と呼ばれ、女性の働き方を変革し、社会進出の促進を目的としています。
この法律の導入により、就労条件や状況における男女間の不平等を解消し、男性の生活スタイルや意識改革も含め、女性が社会で活躍できる環境が改善されることが期待されています。
女性活躍推進法は2016年4月から施行され、従業員数が301人以上の事業主に対して、女性の活躍を促すための行動計画の策定と公表を義務付けられていました。
さらに、2022年4月には改正され、対象事業者の枠が広がり、従業員数が101人から300人未満の事業主にも同様の行動計画の策定と公表が義務付けられました。
女性の活躍推進企業データベースに行動計画を公表するメリット
①企業のイメージアップ
行動計画を公表することで、企業は女性の活躍や労働環境の改善に取り組む姿勢をアピールできます。
その結果、企業イメージの向上につながり、求職者の応募が増加し、人手不足の緩和に役立ちます。
さらに、労働環境の改善により、既存社員の仕事へのモチベーション向上が期待され、労働生産性の向上や定着率の向上が見込まれます。
②補助金の加点項目
補助金等の申請における、加点項目の対象にもなっており、事業の拡大にも非常に役立つ行動計画となっています。
加点項目一覧
・ものづくり補助金
・事業再構築補助金
・IT導入補助金
・両立支援等助成金
・小規模事業者持続化補助金
このように、一般事業主行動計画は職場内の改善を見込めるだけでなく、事業投資など多岐にわたり活用できるため、非常におすすめです。
女性の活躍推進企業データベースに公表方法は?
この項目では、実際にどのような手順で、一般事業主行動計画を策定、公表していくかをお伝えしていきます。
また、策定のイメージが沸かない事業者様も、いらっしゃると思いますので、計画内容の例文も記載しておきますので、参考にしてみてください。
計画の策定方法
①入力フォームより、アカウント作成。
赤枠内の「新規登録」よりアカウントの作成をします。
過去に登録したことがあるか、不安な方は企業名を入力し確認してみてください。
②サイト登録状況→女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の公表→新規登録
画面では、登録済みとなっていますが、本来は未登録となっていますので新規登録を進めていきます。
POINT
「両立支援のひろば」も同じサイトから申請が可能となっています。こちらも補助金申請時に加点項目となる可能性がありますので、まとめて申請しておきましょう。
③企業規模を選択
企業規模を選択してください。
POINT
アルバイトや契約社員は従業員に該当します。一方で、役員は該当しませんので、選択の前に再度、確認してみてください。
④自社サイトURLを記載する
自社サイトがあれば、URLを記載してください。
POINT
女性の活躍推進や、働き方に関するページがない場合でも全く問題ないです。
⑤企業PRを記載する
こちらの欄は未記載で大丈夫です。何かPRしたい場合のみ記入をしてください。
記載例
弊社は〇〇〇〇を行う企業です。女性の割合が高く、産休・育休も取りやすい環境を作っています。実際に産休・育休から復職されている方もおり、最近では新しく女性休暇などの制度も取り入れ、環境の整備に積極的に取り組んでいます。
⑥証券コードを記載する
証券コードは日本国内で株式上場をされている企業様のみです。未上場の事業者様は未記載で大丈夫です。
⑦一般事業主行動計画の計画期間を入力する
行動計画を実施する、期間を入力します。
POINT
入力している翌月1日を起点として1年間で設定するのがおすすめです。
⑧一般事業主行動計画の内容を記載する
本項目の記載が1番重要となります。上記項目で定めた期間内に「なに」を目標に「どのような」な活動を行っていくのかを記載します。
記載例
<目標>
〇〇部署における女性社員の割合を30%以上にする。
<実施機関・取組内容>
2024年◯月~ 女性からの求人応募数を増やすため、女性向け採用ページを開設する。
2025年◯月~ 女性の採用拡大に向けて、インターンシップを実施する。
2025年◯月~ 男女間の格差を是正し、同一の仕事に対しては男女同一の給与を保証する。
⑨確認
最後に「確認画面へ進む」をクリックすれば申請完了です。申請が承認された場合は事務局よりメールにて連絡が届きます。
PDFの添付は計画の内容を⑧の項目で入力していない場合のみ必要です。
計画策定のコツ
計画のコツは多岐にわたりますが、今回は必ず抑えておきたい点を2つご紹介しますので、計画策定の際には、ぜひ参考にしてみてください。
①社内の課題に適した、目標を設定する
いくら、響きの良い言葉を並べても、職場環境が改善されなければ意味がありません。まずは、社内でヒアリングをしっかり行い、課題を明確化しましょう。
<課題>
出産をきっかけに退職する女性が多い企業の場合
<目標>
◯:妊娠中や産休、育児休業復帰後の相談窓口を設置する
✕:女性の雇用を増やす
上記の✕は、あまり良い目標ではありません。退職した人数分、社員を補充しても根本的な解決にはなりません。一般事業主行動計画では、根本的な解決がとても重要です。
②実施できる範囲の計画を策定する
行動計画を策定したあとに、実施ができなくては意味がありません。意外と公表だけ行い目標の達成ができていない場合も散見しています。
目標を達成できなかったことによる罰則はありませんが、企業倫理を意識して計画を遂行していきましょう。
まとめ
今回は、女性活躍推進法にフォーカスして一般事業主行動計画を紹介しました。
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画は、各種補助金の加点項目となるだけではなく、企業が女性の社会進出やキャリア形成を支援し、労働環境の改善を図る重要な手段です。
公表された計画は企業の社会的責任を示すと同時に、優秀な人材の採用や定着率の向上、労働生産性の向上にも寄与します。
今回を機会に、行動計画を策定、実施し持続可能な企業作りを始めてみましょう。
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