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財務のコラム

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塗装設備・洗浄機など表面処理の自動化に使える補助金

塗装設備・洗浄機に使える補助金は「省力化投資補助金(一般型)」が中心

塗装ロボットや塗装ブース、洗浄機、ブラストなどの表面処理設備に使いやすい国の補助金は、中小企業省力化投資補助金(一般型)です。手作業で行っていた塗装・洗浄を自動にし、作業時間を減らす構成にすると対象になります。

これまでできなかった仕上げに挑み、新しい製品や新しいお客さまの市場に出る投資なら、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金が合う場合もあります。

表面処理の現場で人の作業が残りやすいところ

塗装や洗浄、ブラストの工程は、粉じんや溶剤の中での作業になりやすく、人が集まりにくい工程です。仕上がりが熟練の人の腕に頼っていて、その人が休むと仕事が止まる、という悩みもよく伺います。

省力化投資補助金は、こうした作業を機械やロボットで減らす投資を支える制度です。どの作業が何時間減るかを計画書で示せれば、表面処理設備の導入に使えます。

作業環境が良くなることも、人手不足を解消する理由として計画書に書けます。ただし中心になるのは、人の作業時間がどれだけ減るかという数字です。

塗装・洗浄・表面処理設備に使える補助金は2つ

中小企業省力化投資補助金(一般型):人の作業を減らす投資に

今の製品をつくる工程で、人の作業を減らす投資に合う補助金です。表面処理の現場では次のような投資が考えやすい内容です。

  • 手作業の吹き付け塗装やブラストを、ロボットや自動の装置に置き換える
  • 洗浄・乾燥・搬送まで一式で組み、前後の工程の人手もまとめて減らす
  • 塗る量や条件を機械でそろえ、仕上がりのばらつきとやり直しの手間を減らす
従業員数 補助上限額 大幅賃上げ特例の場合
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円
項目 内容
補助率 中小企業 1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)/小規模企業者・小規模事業者・再生事業者 2/3
必須の経費 機械装置・システム構築費。単価50万円(税抜)以上の機械装置等を1つ以上
ほかに対象になる経費 運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費
基本要件 労働生産性 年平均+4.0%以上/1人当たり給与支給総額 年平均+3.5%以上/事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上/従業員21名以上は一般事業主行動計画の公表
事業計画期間 3〜5年
補助事業期間 交付決定から17か月以内(採択発表から19か月後まで)

公募要領では「単に汎用設備を単体で導入する事業については、本事業の対象とはなりません」とされています。一方で、導入環境に合わせて周辺機器や構成する機器・機能が変わる場合や、汎用設備を組み合わせてより高い省力化効果を出す場合は、オーダーメイド設備とみなされて対象になります。

出典:中小企業省力化投資補助金(一般型)事務局、第8回公募要領

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金:新しい製品・市場に挑む投資に

これまで受けられなかった仕上げや処理に挑み、新しい製品や新しいお客さまの市場に進出する投資に合う補助金です。今と同じ仕事を増やすだけの投資は対象になりません。

  • これまで外に出していた塗装を社内で行い、塗装まで仕上げた新しい製品として売り出すための設備
  • 新しい業界のお客さまが求める仕上げに対応し、新しい市場から受注するための表面処理設備
項目 革新的新製品・サービス枠 新事業進出枠
補助上限額 750万円〜2,500万円(従業員数による。特例で最大3,500万円) 2,500万円〜7,000万円(従業員数による。特例で最大9,000万円)
補助下限額 100万円 750万円
補助率 中小企業 1/2(特例で2/3)/小規模企業・小規模事業者 2/3 中小企業 1/2(特例で2/3)
向いている投資 新しい製品・サービスを開発するための設備やシステム これまでと違うお客さまの市場に進出するための設備やシステム

公式サイトには「単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象事業に該当しません」と書かれています。

出典:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト

表面処理設備で補助金の対象になる構成の例

洗浄機や塗装ブースは汎用の設備も多く、1台だけ入れる計画は対象外になりがちです。次のように、自社の製品と工程に合わせて組み合わせると、オーダーメイド設備として計画を立てられます。

例1:手作業の塗装・ブラストを自動にする

人がスプレーガンを持って塗っている工程や、手でブラストをかけている工程を、ロボットや自動の装置に置き換える構成です。

自社の製品の形に合わせて治具や動きを決めるため、オーダーメイドの設備として計画できます。粉じんや溶剤の中での作業も減らせます。

例2:洗浄・乾燥・搬送まで一式で組む

塗装の前の洗浄、塗装のあとの乾燥、その間の運ぶ作業を人が行っていると、塗装の機械だけを入れても人の作業はあまり減りません。

洗浄機・乾燥炉・搬送の装置を一式で組むと、前後の工程の人手もまとめて減らす計画になります。

例3:仕上がりのばらつきをなくす

膜の厚さや洗浄の具合が人によって変わると、検査とやり直しに時間がかかります。

塗る量や洗浄の条件を機械でそろえ、検査の装置と組み合わせると、やり直しの手間と、熟練の人に頼りすぎる状態を減らす構成になります。

計画書の中心になる「減る作業時間」の考え方

省力化投資補助金の計画書では、表面処理設備を入れる前と後で、人の作業時間がどれだけ変わるかを数字で示します。工程ごとに、今かかっている人数と時間を書き出すところから始めます。

工程(例) 今 導入後 減る時間(1日あたり)
吹き付け塗装 2人×6時間 0.5人×6時間 9時間
洗浄・乾燥・運搬 2人×4時間 1人×2時間 6時間
検査・やり直し 1人×3時間 1人×1時間 2時間

表は考え方を示すための例です。実際には、自社の現場で測った人数と時間をもとに計算します。

塗装の現場では、製品1個あたりの塗装時間と、やり直しになった数の記録が、今の作業時間を示す材料になります。

減った時間を、より付加価値の高い仕事に回し、労働生産性を年平均4.0%以上、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上伸ばす計画につなげることが基本要件です。

表面処理設備の補助額の計算例

省力化投資補助金(一般型)では、補助の対象になる経費(税抜)に補助率をかけた額が、従業員数ごとの補助上限額までもらえます。以下は計算の例です。

例 従業員数 補助の対象になる経費(税抜) 補助上限額 補助率 補助額
例A 25名 1,500万円 3,000万円 1/2 750万円
例B 25名 8,000万円 3,000万円 1/2 3,000万円(上限で止まる)
例C 40名 3,000万円 3,000万円 1/2 1,500万円

中小企業の補助率1/2で計算した例です。小規模企業者・小規模事業者・再生事業者に当たる場合は、補助率が2/3になります。

例Bのように、対象経費の半分が上限額を超える場合は、上限額までになります。大幅賃上げ特例を使えば、従業員21〜50人の上限は4,000万円に上がります。

表はあくまで計算の例です。実際の補助額は、審査や交付申請で認められた経費で決まり、採択を約束するものではありません。

申請の流れと第9回のスケジュール

  1. 構成と見積をそろえる:どの作業を減らすのかを決め、ロボットや洗浄・乾燥・搬送の装置まで含めた構成で見積書をそろえます。
  2. 事業計画書をつくり、電子申請する:人の作業時間がどれだけ減るか、賃上げをどう進めるかを数字で書きます。
  3. 採択の発表:審査を経て、補助金を受け取れる候補として選ばれます。
  4. 交付申請・交付決定:見積書などを出し、補助の対象になる経費が確定します。
  5. 発注・導入・支払い:交付決定のあとに発注します。交付決定から17か月以内に導入と支払いを終えます。
  6. 実績報告・現地調査・入金:導入した設備と証拠書類を確認してもらい、補助金額が確定したあとに入金されます。
補助金 公募の状況(2026年10月23日時点)
省力化投資補助金(一般型) 第8回は2026年10月16日に締め切り済み。第9回は2026年11月上旬に公募開始、12月下旬に締め切りの予定と公表されています
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回の申請受付は2026年10月30日(金)18時締め切り

第9回の締め切りは12月下旬の予定です。塗装ラインはメーカーとの仕様の打ち合わせに時間がかかるため、年内に申請したい場合は11月のうちに構成を決めておくと安心です。

省力化投資補助金(一般型)の採択率(申請した事業者のうち採択された割合)は、第1回68.5%、第2回60.9%、第3回66.8%、第4回69.3%、第5回61.5%、第6回63.9%です。申請すれば通る補助金ではないため、計画書の中身で差がつきます。

表面処理設備の申請で気をつけたいこと

発注は交付決定のあと

公募要領では、対象経費は「交付決定を受けた日付以降に契約(発注)等を行い、補助事業実施期間内に支払いを完了したものに限ります」とされています。先に発注した設備は補助の対象になりません。

建屋や基礎の工事は対象外

塗装ラインでは、建屋の改修や基礎の工事が一緒に出ることがあります。公募要領では、不動産(土地・建物・構築物)の取得費用や、設置場所の整備工事・基礎工事の費用は対象外です。見積書で、設備の費用と工事の費用を分けておきます。

中古品の購入費も対象外です。

導入後に現地調査がある

補助金の額を確定する前に、事務局が現地調査を行います。設備や証拠書類が確認できない場合、その金額は補助の対象になりません。

よくある質問

塗装ブースや洗浄機の導入でも使えますか?

使えます。手作業で行っていた塗装・洗浄を自動にし、作業時間を減らす構成にすると対象になります。洗浄機を1台だけ入れる計画より、前後の工程と組み合わせると計画を立てやすくなります。

塗装ロボットは対象になりますか?

なります。自社の製品に合わせた治具や動き、前後の搬送などを含めた一式の構成にして、人の作業時間がどれだけ減るかを示します。

作業環境の改善も計画に書けますか?

書けます。粉じんや溶剤の中での作業が減ることは、人手不足の解消とあわせて計画の説得力を高めます。中心には、減る作業時間の数字を置きます。

まずは使えるかどうかの確認から

表面処理設備の補助金は、塗装・洗浄の機械をどう組み合わせるかで、対象になるかどうかが決まります。

Taigen株式会社は、採択160件以上・支援した補助金の総額30億円以上の実績をもとに、構成の組み立てから事業計画書づくり、採択後の交付申請・実績報告まで伴走しています。

設備の内容と金額を伺えば、どの補助金が合うか、補助額はいくらになりそうかを無料でお伝えします。詳しくは設備別のご案内ページをご覧ください。

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