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財務のコラム

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生産管理システム・業務システムの導入に使える補助金

生産管理システムに使える補助金は、設備と一緒か、システムだけかで変わる

生産管理システムや業務システムを入れるときに使える国の主な補助金は、中小企業省力化投資補助金(一般型)と、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の2つです。

省力化投資補助金(一般型)は、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を1つ以上入れることが条件です。そのため、システムと設備を一緒に入れる計画に向いています。システムだけを入れる場合は、新しい製品・サービスの開発や新しい市場への進出を伴うなら、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金が合う場合があります。

生産管理システムで減らせる作業

工場の事務所では、日報の集計、受注の転記、在庫の確認、工程の進み具合を電話で聞く作業など、人の手がかかる仕事が多く残っています。現場の稼働状況を紙に書き、あとで表計算ソフトに打ち直している会社も少なくありません。

生産管理システムを設備とつなぎ、受発注・在庫・工程の情報を一か所にまとめると、こうした転記や確認の時間を減らせます。補助金を使うときは、どの作業が何時間減るのかを数字で示すことが大切です。

省力化投資補助金(一般型)で使うときの条件

省力化投資補助金(一般型)の対象経費のうち、必須なのは「機械装置・システム構築費」です。この中には、専ら補助事業のために使う機械・装置の費用と、専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築の費用が含まれます。

ただし公募要領には「必ず1つ以上、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必要」と書かれています。生産管理システムを使う場合は、システムだけでなく、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を1つ以上組み合わせた構成にします。

省力化投資補助金(一般型)の補助上限と主な条件

従業員数 補助上限額 大幅賃上げ特例の場合
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円
項目 内容
補助率 中小企業 1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)/小規模企業者・小規模事業者・再生事業者 2/3
必須の経費 機械装置・システム構築費。単価50万円(税抜)以上の機械装置等を1つ以上
ほかに対象になる経費 運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費
基本要件 労働生産性 年平均+4.0%以上/1人当たり給与支給総額 年平均+3.5%以上/事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上/従業員21名以上は一般事業主行動計画の公表
事業計画期間 3〜5年
補助事業期間 交付決定から17か月以内(採択発表から19か月後まで)

また、パッケージソフトなどオーダーメイド性のないシステムを単体で入れる事業は対象外です。一方で、汎用設備やパッケージソフトを複数組み合わせて、より高い省力化効果や付加価値を生み出す場合は対象になります。

出典:中小企業省力化投資補助金(一般型)事務局、第8回公募要領

システムの費用で気をつけたい点

  • 既に入れているシステムのバージョンアップや改修の費用は対象外です。ただし、補助事業で新しく入れるシステムと連携するための改修費用は対象になります。
  • ソフトウェア・システムの月額・年額の利用料は「借用」には当たりません。クラウドサービス利用費に当たる場合は、その経費として計上します。
  • 事務用のパソコン・タブレット端末など、汎用で目的外に使えるものは対象外です(その事業でのみ使えるものを除く)。
  • システム構築費を計上する場合、採択後に仕様書などの価格の妥当性を確かめる書類を求められることがあり、実績報告では要件定義書や開発費用の算出資料を出します。

システムだけの場合は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金でも「機械装置・システム構築費」が対象経費になり、専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築の費用が含まれます。革新的新製品・サービス枠では、この経費が必須です。

ただし、使えるのは新しい製品・サービスの開発や、新しい市場への進出を伴う投資です。今の製品をつくる工程を良くするためだけのシステムは、こちらの補助金では対象になりません。

項目 革新的新製品・サービス枠 新事業進出枠
補助上限額 750万円〜2,500万円(従業員数による。特例で最大3,500万円) 2,500万円〜7,000万円(従業員数による。特例で最大9,000万円)
補助下限額 100万円 750万円
補助率 中小企業 1/2(特例で2/3)/小規模企業・小規模事業者 2/3 中小企業 1/2(特例で2/3)
向いている投資 新しい製品・サービスを開発するための設備やシステム これまでと違うお客さまの市場に進出するための設備やシステム

公式サイトには「単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象事業に該当しません」と書かれています。

第1回公募要領でも、革新的新製品・サービス枠は「既存の製品・サービスの生産等のプロセスについて改善・向上を図る事業は補助対象外」とされています。

出典:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト、第1回公募要領

どちらの補助金が合うかの目安

やりたいこと 合う補助金
設備の自動化と管理の仕組みを一緒に整え、人の作業を減らす 省力化投資補助金(一般型)
今の業務の転記や集計を減らすために、システムだけを入れる どちらも条件が合いにくい。設備と組み合わせる構成を検討
新しいサービスを始めるために、専用のシステムを開発する 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

生産管理システムで補助金の対象になる構成の例

省力化投資補助金(一般型)で計画を立てる場合は、次のようにシステムと設備を組み合わせます。

例1:設備とつながるシステムにする

加工機や検査装置などの設備を新しく入れ、その稼働状況を生産管理システムに自動で集める構成です。

日報の記入や稼働時間の集計を人が行わなくてよくなり、設備の自動化と管理の手間の削減を一緒に計画できます。

例2:受発注・在庫・工程をつなぐ

受注の情報から作業の指示、在庫の引き当て、出荷までを一つのシステムでつなぎ、現場には自動倉庫や搬送の装置などの設備を入れる構成です。

転記や二重入力、電話での進み具合の確認をなくし、現場の運ぶ作業も一緒に減らせます。

例3:機械装置と組み合わせて入れる

自動化の設備を入れるときに、その設備を動かす専用のシステムと、工程を管理するシステムを一緒に組む構成です。

単価50万円(税抜)以上の機械装置等を含めたうえで、システムの費用も同じ計画の中に入れられます。

計画書の中心になる「減る作業時間」の考え方

省力化投資補助金の計画書では、設備とシステムを入れる前と後で、人の作業時間がどれだけ変わるかを数字で示します。工程ごとに、今かかっている人数と時間を書き出すところから始めます。

工程(例) 今 導入後 減る時間(1日あたり)
日報の記入・集計 1人×2時間 1人×0.5時間 1.5時間
受注の転記・作業指示づくり 2人×3時間 1人×1時間 5時間
進み具合・在庫の確認 3人×1時間 3人×0.2時間 2.4時間

表は考え方を示すための例です。実際には、自社の現場で測った人数と時間をもとに計算します。

事務所の作業は、だれが、どの書類に、毎日何分かけているかを書き出すと、今の作業時間がはっきりします。

減った時間を、より付加価値の高い仕事に回し、労働生産性を年平均4.0%以上、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上伸ばす計画につなげることが基本要件です。

生産管理システムの補助額の計算例

省力化投資補助金(一般型)では、補助の対象になる経費(税抜)に補助率をかけた額が、従業員数ごとの補助上限額までもらえます。システムと設備の合計で計算します。以下は計算の例です。

例 従業員数 補助の対象になる経費(税抜) 補助上限額 補助率 補助額
例A 30名 2,000万円(設備1,200万円+システム800万円) 3,000万円 1/2 1,000万円
例B 30名 3,000万円(設備2,000万円+システム1,000万円) 3,000万円 1/2 1,500万円
例C 70名 1,200万円(設備700万円+システム500万円) 5,000万円 1/2 600万円

中小企業の補助率1/2で計算した例です。小規模企業者・小規模事業者・再生事業者に当たる場合は、補助率が2/3になります。

表はあくまで計算の例です。実際の補助額は、審査や交付申請で認められた経費で決まり、採択を約束するものではありません。

申請の流れと第9回のスケジュール

  1. 構成と見積をそろえる:どの作業を減らすのかを決め、設備とシステムを含めた構成で見積書をそろえます。システムは、何をつくるのかがわかる内訳の見積書にしておきます。
  2. 事業計画書をつくり、電子申請する:人の作業時間がどれだけ減るか、賃上げをどう進めるかを数字で書きます。
  3. 採択の発表:審査を経て、補助金を受け取れる候補として選ばれます。
  4. 交付申請・交付決定:見積書などを出し、補助の対象になる経費が確定します。
  5. 発注・導入・支払い:交付決定のあとに発注します。交付決定から17か月以内に導入と支払いを終えます。
  6. 実績報告・現地調査・入金:導入した設備と証拠書類を確認してもらい、補助金額が確定したあとに入金されます。
補助金 公募の状況(2026年10月23日時点)
省力化投資補助金(一般型) 第8回は2026年10月16日に締め切り済み。第9回は2026年11月上旬に公募開始、12月下旬に締め切りの予定と公表されています
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回の申請受付は2026年10月30日(金)18時締め切り

省力化投資補助金の第9回は12月下旬に締め切りの予定です。システム会社と設備メーカーの両方から見積書をそろえる必要があるため、早めに構成を決めておくと安心です。

省力化投資補助金(一般型)の採択率(申請した事業者のうち採択された割合)は、第1回68.5%、第2回60.9%、第3回66.8%、第4回69.3%、第5回61.5%、第6回63.9%です。申請すれば通る補助金ではないため、計画書の中身で差がつきます。

申請前に気をつけたいこと

どちらの補助金も、交付決定の前に契約・発注したものは対象になりません。システム会社との契約も、交付決定のあとに結びます。

補助金の額を確定する前には、事務局による現地調査があります。システムも、動いている画面や証拠書類で確認できるようにしておきます。

よくある質問

生産管理システムだけの導入でも省力化投資補助金を使えますか?

省力化投資補助金(一般型)は、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を1つ以上入れることが条件です。システムだけの計画ではなく、設備と組み合わせた構成にします。

システムだけを入れたい場合、使える補助金はありますか?

新しい製品・サービスの開発や、新しい市場への進出を伴う投資であれば、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金が合う場合があります。今の業務を良くするだけのシステムは対象になりません。

今あるシステムを改修する費用も対象になりますか?

省力化投資補助金では、既にあるシステムのバージョンアップや改修の費用は対象外です。ただし、補助事業で新しく入れるシステムと連携するための改修費用は対象になります。

クラウド型のシステムの利用料も対象になりますか?

月額・年額の利用料は、クラウドサービス利用費として計上できる場合があります。補助事業期間中の分だけが対象です。

まずは使えるかどうかの確認から

生産管理システムの補助金は、設備と一緒に入れるか、新しい事業のためのシステムかで、合う制度が変わります。

Taigen株式会社は、採択160件以上・支援した補助金の総額30億円以上の実績をもとに、構成の組み立てから事業計画書づくり、採択後の交付申請・実績報告まで伴走しています。

設備の内容と金額を伺えば、どの補助金が合うか、補助額はいくらになりそうかを無料でお伝えします。詳しくは設備別のご案内ページをご覧ください。

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