コラム
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【インバウンド安全・安心対策推進事業】コレも使えたの!?インバウンド需要に対する補助金の申請要件を解説
今回は、インバウンド事業者様向けに、「インバウンド安全・安心対策推進事業」の、「災害時の観光施設等における避難所機能の強化」について、詳細や採択の要点をお伝えしていきたいと思います。
「災害時のために、なにか準備したいけど、よく分からない。。」「聞いたことはあるけど申請方法がイマイチわからない。」こんなお悩みをお持ちの方は必見ですので、是非ご覧ください。
▼この記事を読んで分かること
☑インバウンド安全・安心対策推進事業の概要
☑インバウンド安全・安心対策推進事業における採択の要点
インバウンド安全・安心対策推進事業とは
概要
補助メニュー | 名称 |
(1) | 災害時の観光施設等における避難所機能の強化 |
(2) | 災害時の観光施設等における多言語対応機能の強化 |
(3) | 訪日外国人患者受入機能の強化 |
(4) | 災害時等における観光危機管理の強化 |
インバウンド安全・安心対策推進事業は、観光庁が実施している取り組みです。
この補助金は、訪日外国人旅行者をメインの顧客対象とした、観光施設や観光案内所、または医療機関などに対し、非常時や受診時の外国人旅行者対応に必要な設備の導入を支援しています。
また、この補助金は4つのメニューで構成されており、事業者様が実施したい内容によって、申請メニューが異なります。
今回は(1)「災害時の観光施設等における避難所機能の強化」について詳しくご説明させていただきます。
近年、日本は地震や台風などの自然災害のリスクが高まっており、その際には日本人だけでなく、訪日外国人旅行者の安全確保も重要な課題となっています。
この背景から、「災害時の観光施設等における避難所機能の強化」が始まりました。
このメニューの目的は、災害発生時に訪日外国人旅行者を受け入れる観光施設の避難所機能を向上させることです。
これにより、外国人旅行者も含めた全ての人々が安全に避難し、災害から身を守ることができる環境を整備することを目指しています。
応募期間等
応募期間 | 令和6年2月14日(水)~令和6年9月27日(金)17時 |
申請方法 | 電子申請(jGrants) |
「インバウンド安全・安心対策推進事業」は電子上での申請となり、申請には、GビズIDプライムの発行が必要となります。こちらのアカウントは、発行までに2週間は時間を要するため、申請を迷われている事業者様にも、発行を推奨しております。
また、日本国内の多くの補助金申請はGビズIDプライムが必要となりますので、補助金活用を検討されている、事業者様はこの際に発行しておきましょう。
・期間中、毎月末を応募〆切日。
・原則、予算がなくなり次第、予告なく募集を終了する。
・応募いただいた月の翌月末を目処に審査結果の発表。
補助額と補助率
補助額 | 500万円(上限) |
補助率 | 1/2 |
「インバウンド安全・安心対策推進事業」は上限が500万円で、補助率は1/2となっています。
例えば、1,000万円の事業投資を行った場合、補助率は1/2ですので、500万円が補助金として支給されます。つまり、500万円で1,000万円分の投資を行うことができます。
災害時の観光施設等における避難所機能の強化
補助対象事業者
観光案内所・観光施設等を設置し、若しくは管理する者、又は観光地における店舗・事業所等を運営す
国土交通省 観光庁 「インバウンド安全・安心対策推進事業」交付要領
る者を補助対象事業者とする。
イメージとして、外国人旅行者を顧客とする、サービス業や小売業が対象となります。
他の補助金では、従業員数や、資本金に制限があり、申請できない事業者様も一定数いました。そのため、今回の補助金は会社規模に対する制限がなく、比較的申請しやすいです。
宿泊事業及び交通事業に係る施設の整備は補助対象外となりますのでご注意下さい。
補助対象経費・補助対象外経費
ここでは皆さんが1番気になっているかもしれない補助対象経費についてご説明します。補助対象経費は多岐にわたり、トイレや、非常用電源装置など災害時に必須であるものはもちろん、案内標識等のあれば便利な費用が対象となっています。
災害の準備に対して大型の投資を行うタイミングは非常に少ないと思います。そのため、この補助金が募集されている間に、災害に対する準備を行っておくことも、良いと思います。
申請スキーム
「インバウンド安全・安心対策推進事業」の、「災害時の観光施設等における避難所機能の強化」メニューにおける申請のスケジュールや事前に必要な書類等をご説明します。
申請に悩んでいる方や、申請までのスケジュール感を掴みたい方はぜひ、ご覧ください。
申請スケジュール
補助金は、申請後に即日もらえるお金ではありません。
申請後に一度、事業者さまが投資を行い、その後に投資の正当性が認められた場合に支給されます。
おおよそですが、申請から支給までは、滞りなく進んだ事業者さまで、最短6ヶ月となります。
以下に、申請から支給までのスケジュールを記載しましたので、参考にしてみて下さい。
申請に必要な書類
「災害時の観光施設等における避難所機能の強化」メニューを申請していくにあたって、いくつかの書類が必要となります。
以下にまとめましたので、参考にしてくだい。
- 事業計画書
- 助対象経費の算出基礎となる見積書などの資料
- 地方公共団体等の補助(予定)額等を確認できる資料等
- その他計画を審査する上で参考となる書類
採択を高める要点
採択を高めるためには、この補助金メニューがなぜ、募集されているのかを理解することが大切です。補助対象経費を正しく理解し、申請することはもちろんのこと、事業計画書作成において、なぜ補助金を使い、事業投資を行うかを正しく伝えることが重要です。
以下に、どのような事業が、採択されやすいかを記載しますので、事業計画を作成する際の参考にしてみて下さい。
①「非常時における外国人旅行者の安全・安心の確保に向けた指針」に基づき観光危機管理計画を策定した地域の事業
②「地域防災計画」等において、訪日外国人旅行者の避難計画等を定めた地域の事業
③日本政府観光局により、上位のカテゴリーに認定されている又は、認定の見込みがある観光案内所を補助対象とする事業
まとめ
「インバウンド安全・安心対策推進事業」の、「災害時の観光施設等における避難所機能の強化」について、紹介いたしました。
昨今、インバウンド需要が右肩上がりの一方で、災害時における、機能強化という部分は、まだまだ投資が必要かと思われます。
補助対象経費の中には、災害時以外の場合でも役立つ経費が多くありますので、今回の申請を機会に、災害時の機能強化について、見直しを図ることは良いかもしれません。
1997年生まれ、群馬県出身。新卒で不動産系設備会社に入社し、営業職として従事。新人賞を獲得。その後、株式会社グロースマネジメントコンサルティングに参画。
現在では、事業再構築補助金/ものづくり補助金の申請支援サービスにおける申請者への新規営業・マーケティングをメインに行う。
見た目通り、温和な性格で話しやすい雰囲気作りを心がけている。趣味は、ゴルフ(スコア非公開)とダーツ(Rt.8)。