コラム
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2024年アプリ開発で使える補助金4選
はじめに
アプリ開発は、現代のビジネス展開において非常に重要といわれています。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進し、業務の効率化や顧客のエンゲージメント向上を支援するためです。
しかし開発費用が高額であるため、多くの企業が導入に対して二の足を踏んでいるのが現状です。
補助金を活用することで、アプリ開発に関する資金調達の面で、大きな支援となりえるでしょう。企業が経費の負担を軽減し、新たなビジネスチャンスを掴むことができるためです。
本記事では、アプリ開発で活用できる補助金を紹介しています。あなたの検討する事業に合った補助金を探す一助にしていただければ幸いです。
2024年の補助金の特徴
2024年における補助金制度の特徴を紹介しておきましょう。
近年のデジタル技術の普及と多様化に伴い、アプリ開発を支援する補助金の種類が増えています。たとえば小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金など、多様な補助金が用意されており、アプリ開発のための費用補助が充実しています。地域によっては独自の制度でアプリ開発の支援を受けられることもあるでしょう。
また新たな事業環境に対応するための経費を補助対象とする補助金も増えています。
これらの変化により、中小企業が迅速にデジタル化へ移行できるようサポートされている点が特徴です。
利用可能な補助金の種類
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業
補助額:1,200万円
補助額:2/3
補助対象:機械装置費・工具器具費・システム等導入費・販売促進費等
新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業は、中小企業の事業環境の変化に対応するための補助金です。
特にアプリ開発などのIT導入を通じて、事業の効率化や新たなビジネスチャンスの創出を支援します。対象経費としては、ソフトウェアの導入費や開発費用が含まれるため、アプリ開発を検討している企業にとって非常に有用です。
IT導入補助金
補助額:50~450万円
補助額:1/2or2/3or3/4or4/5
補助対象:PC・タブレット等、レジ・券売機等
IT導入補助金は、中小企業に対してITツールの導入支援を行う補助金です。補助率は1/2から4/5で、補助上限額は50万円から450万円です。
この補助金は、IT導入支援事業者を介して申請する必要があります。アプリ開発においても、開発費用や導入にかかる経費の一部を補助金で賄うことが可能です。そのため費用負担の軽減に役立つといえるでしょう。
小規模事業者持続化補助金
補助額:50~250万円
補助額:1/2or2/3
補助対象:機械装置等費・広報費・ウェブサイト関連費等
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が事業の持続化を図るための補助金です。補助率は2/3または3/4で、補助上限額は50万円からインボイス特例も利用した場合で250万円です。
アプリ開発においても、この補助金を活用することで開発費用の一部をカバーすることができます。
上記リンクは商工会議所地区の募集サイトです。
ご自身の事業者が商工会の地区に所在する場合には、こちらからご確認ください。
事業再構築補助金
補助額:1,500万~1億円
補助額:1/2or2/3
補助対象:建物費・システム構築費・販売促進費等
事業再構築補助金は、中小企業が事業転換や新たな事業を立ち上げる際に支援する補助金です。補助率は内容により異なり、1/3から3/4と幅広いため、どの補助率にあてはまるか事前に確認することをおすすめします。また補助上限額は会社規模にもよりますが最大1億5,000万円です。
新しいビジネスに乗り出す際に、その商品のプロモーションを目的とするアプリ開発を行う場合には、この補助金を活用することで、高額な開発費用を削減することができます。
既存の商品のプロモーションや、会社全体のプロモーションを目的とする場合には事業再構築補助金の対象とはなりません。
申請方法と注意点
申請の基本手順
補助金を申請する基本手順は以下の通りです。まず補助金の公募情報を確認します。公式サイトで最新の情報を入手しましょう。
公式サイトから必要書類を確認したら、申請書類を準備します。経費の見積りや事業計画など詳細な資料の提出が求められるため事前の準備が肝要です。
申請書類を所定の期間内に忘れずに提出するようにしましょう。多くの補助金制度では、オンラインでの申請が一般的ですが、郵送が必要な場合もあります。
審査結果の通知を受け取り、採択された場合は指定された手続きに従って補助事業を進め申請手続きを行います。
重要な申請条件
補助金の申請には重要な条件があります。それは申請者が補助金の条件を満たしていることです。
たとえば小規模事業者持続化補助金を活用するためには、事業者が従業員の面で中小事業者としての要件を満たしていないといけません。
またIT導入補助金を活用する場合には、事業者が直接申請を行うのではなくIT導入支援事業者を介することが必要です。
申請時点で具体的な開発計画や予算計画が明確に示されていることも重要といえるでしょう。
審査を通過するためのポイント
審査を通過するためにはいくつかのポイントがあります。
申請内容が具体的であること
申請内容は具体的で明確でなければなりません。
アプリ開発の目的や期待される効果、具体的な開発方法などを詳細に記載することが求められます。
費用対効果が高く、実現可能性が高いことを示すことも重要です。適切な見積もりや詳細な予算計画を提出し、経費の使途を明確に説明するとよいでしょう。
過去の実績や成功事例をアピールすることで信頼性を高めることも有効です。
スケジュールや申請様式をしっかりと確認すること
申請書類は期限内に提出しなければ受理してもらえません。必ず公募要領等からスケジュールを確認するようにしましょう。
また誤字脱字や必要書類の漏れといった基本的なミスがないように注意することも重要です。
補助金は予算の都合上、審査を経ることが通例です。基本的なミスの多い事業者は印象を悪く見られる可能性が高くなってしまいます。
不明点がある場合には、早めに補助金の窓口に問い合わせることも重要です。また早い段階から準備を始めることや専門家のアドバイスを受けることもポイントとなるでしょう。
具体的な活用事例
IT導入補助金を活用した事例
東京都内で活動する中小企業がIT導入補助金を活用してアプリ開発を行った事例があります。
この企業はデジタルトランスフォーメーションの一環として、受注管理システムを備えたアプリの開発を目指していました。アプリ開発の費用が高額であるためこの補助金を利用し、開発にかかる費用の一部を補助してもらうことで、経費の負担を軽減することができました。この結果、新しいアプリで顧客からの受注導線を明確化することができ、業務の効率化につなげることができました。
小規模事業者持続化補助金を活用した事例
小規模事業者持続化補助金を利用してアプリ開発を行ったケースもあります。
この企業は地域の特産品を取り扱う店舗で、オンライン販売を強化するためのアプリを開発しました。アプリ開発にかかる経費の一部を補助金でまかない、システム構築費を抑えることができました。
結果としてオンライン販売が増えただけでなく、遠方の新規顧客の獲得にも成功しました。
失敗事例から学ぶ
一方で補助金の利用には注意が必要です。事業再構築補助金を利用してアプリ開発を進めようとしましたが、申請時の条件を満たしていなかったため不採択となった事例があります。
この企業は結果的に補助金を受けることができませんでした。
また一度採択されたものの、計画通りにアプリ開発を進めることができず、補助対象期間を過ぎてしまったケースもあります。この事例の場合ではアプリ開発中に様々な不具合が発覚し、その対応に追われてしまったため、予算とスケジュールが大幅に狂ってしまいました。
最終的に、事業として進んでいるものの補助金の受給には至らなかったため、全額を自社で負担することになり大きな出費となってしまいました。
補助金を活用する場合には、通常の事業を進める以上にスケジュール管理や入念な準備が求められます。申請の際には専門家の支援を受けることも考慮することをおすすめします。
まとめ
アプリ開発における補助金制度は、中小企業や小規模事業者にとって重要なサポートツールです。高額な開発費用を抑えつつ、デジタルトランスフォーメーションを実現する手助けとなります。
申請プロセスを事前にしっかりと確認し、適切な補助金を活用することが重要です。最新情報をチェックし、事前に入念な申請準備を行うことが採択への近道となるでしょう。
補助金の利用を通じてアプリ開発を進めるメリットは、資金調達の面で費用を抑えられるといった金額面だけではありません。企業や商品の認知度を高め競争力につなげることで、持続可能な経営基盤を構築していくことが最終的な企業としての目標となるでしょう。
あなたの事業者が、よりよい形で資金調達を進められることを願っています。
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